あこがれの旅するノマドワーカーの実態とは|実は会社勤めよりきつい!?
満員電車でぎゅうぎゅう詰めになりながら通勤する日々・・・つらい!!という多くの人たちにとっての憧れ、”ノマドワーカー”。
ノマドワーカーとは、特定のオフィスを持たずに、カフェなどさまざまな場所で、インターネットを使用して仕事をする人をいいます。
働く場所を自分で選べることから、中には、各地を「旅」をしながらノマドワークする人も多いです。
そんな自由に暮らしているように見える、旅するノマドワーカーたち。その実態はどのようものなのでしょうか?
私自身、2年ほどノマドワーカーとして働いた経験があり、その実体験も踏まえながら、あこがれの旅するノマドワーカーの働き方や生活をお伝えします。
旅をしながらできるノマドワーカーの仕事とは?
まず気になるのは、移動を伴う旅をしながらでもできる仕事、ノマドワーカーの仕事とは何なのかでしょう。
ノマドワーカーは、インターネット上で完結する仕事をメインにしているため、WEB関連の仕事についている人が多いです。
WEBデザイナー、エンジニア、ライター、マーケッター、アフィリエイターなどがあります。
その他、株のトレーダーや翻訳家などの仕事もノマドワーカーには多いです。
リモートワークの推進が進む中で、これからさまざまの職業の方がノマドワーカーとなる可能性があるでしょう。
ノマドワーカーの旅とは?
旅するノマドワーカーは、アクティブに世界各国を旅しながら仕事をしているイメージがありますが、実際にはどのような旅をしているのでしょうか?
旅の仕方は、その人の好みによってさまざま。
例えば、下記の旅の仕方があります。
- 日本各地を巡る
- 海外を旅する
- 世界中のゲストハウスを巡る
- 近場で小さな旅を繰り返す など
日本各地を巡る
日本各地を旅しながらノマドワークするスタイルです。
ノマドワーカーに人気の日本の旅先は、沖縄、山梨、高知など自然がきれいで過ごしやすい地方となります。
近年の移住ブームを受けて、地方に移住しゲストハウスを運営したり、コワーキングスペースを設立する若者が増えたことで、地方でもノマドワーカーが仕事をしやすくなってきました。
そんな動きを背景に、地方で一定期間過ごして、都心部の住居に帰るといったスタイルも増えているのです。
古民家を改装した趣のあるゲストハウスや、なんと神社の鳥居をくぐって宿泊できる神聖な?ゲストハウスまで、宿主が趣向を凝らした宿泊施設を巡るのも楽しいですよ!
海外を旅する
海外を旅するノマドワーカーは、一定期間よりも、長期的にさまざまな国を巡る人が多い印象です。
海外の場合は、物価が安く比較的治安のよいタイ、ベトナム、マレーシアなどアジア地域を旅するノマドワーカーが圧倒的な人気を誇ります。
「地球の歩き方」などのガイドブックに載っている安宿を調べて、宿泊場所を一定期間確保しておいて、ゆったりと旅するスタイル。
旅先では、ゲストハウスなどで、同じようなノマドワーカーやバッグパッカーとの出会いを楽しめます。
世界中のゲストハウスを巡る
先ほど、地方でもゲストハウスやコワーキングスペースが増えてきましたと言いましたが、これらの場所を定額で使用できるサービスを利用して、旅をしながら生活するノマドワーカーもいます。
HafHは日本のみならず、世界中にある提携先のゲストハウスやコワーキングスペースを月額で自由に利用できるサービスです。
このようなサービスを利用し、家を持たずに旅をして生活するアドレスホッパーと呼ばれるノマドワーカーも増えています。
⇒ノマドワーカーと似た言葉?「アドレスホッパー」について知りたい方はコチラの記事へ
近場で小さな旅を繰り返す
長期の旅だけでなく、近場での小さな旅を楽しむノマドワーカーもいます。
家から近場の温泉地などに赴き、旅館などに宿泊しそこで仕事をする、そんな旅のスタイル。
いつもと違う場所で羽根をのばし、観光なんかも楽しみながら仕事もはかどる、そして、家にもすぐ帰れると三度おいしい旅の仕方です。
このように、「旅する」といっても長期、短期、日本、海外とノマドワーカーの好むライフスタイルによって人それぞれ。
興味のある旅の仕方をいろいろと組み合わせて、心地よい形を探しているノマドワーカーが多いでしょう。
旅をしながらノマドワークするメリットとは
このように自由に旅をするノマドワーカーは、なんだかとっても楽しそうですね。
旅をすることで、下記のことを得ながら生活ができます。
新たな発見がある
ノマドワーカーであっても、同じ土地で同じようなカフェで仕事をしている場合、オフィスに通っているのと同じようなもので、毎日がマンネリ化します。
旅をしていると、出会おうとしなくても新たな発見が必ずあります。
見たことのない景色、触れたことのない文化、新たな人との出会いによって、いつもの生活ではわからなかった感情や、新たな考えが湧きあがってくるはずです。
そんな新たな発見が自分の血となり、肉となり、人間としての幅を広げてくれます。
色んな人と交流できる
旅では出会いがつきもの。
訪れた先の居酒屋で地元の人と呑むのもよし、ゲストハウスで旅人と語らうのもまた、よし。
旅をすることで、実に多くの考えを持った人がいることがわかり、ひとりとして同じ人間がいないことにはっとさせられます。
旅先であった人たちは、その後の人生でもよき友人やパートナーとして長年付き合う関係になる場合もあり、生涯を通しての宝となるかもしれません。
各地で観光を楽しめる
旅先にはそこにしかない産品、料理、習慣、自然、景色があり、観光を楽しみながら仕事ができます。
自然の多い場所では、アウトドアのアクティビティに挑戦するのも楽しいですし、ただ、ボーとのんびり散歩するのもよいですよね。
日常とは違う文化や自然を観光できるのも、旅するノマドワーカーの醍醐味でしょう。
新鮮な気持ちで仕事に取り組める
ノマドワーカーとして、旅をすることは仕事面でも大きなメリットがあります。
ノマドワーカーの仕事で多いWEB関連の仕事は、割と辛抱強く作業を続けることが求められる仕事です。
また、ノマドワーカーは、そのスタイルを選んでいる時点で、仕事でマンネリ化することを苦手として、刺激を求める傾向にあります。
旅をすることで、日常とは違う環境で仕事ができるため、なかなか進みにくいと感じる仕事でも、旅をしながらだとスムーズに進められることが期待できます。
憧れだけではない、旅するノマドワーカーの現実
「やはり、旅するノマドワーカーにあこがれる」、そう思ったそこのあなた。
楽しそうに見える旅するノマドワーカーですが、そんなに楽しいことばかりではありません。
旅をしながら仕事をするノマドワーカーの現実は、実は、とても過酷です。
旅をしながらノマドワークは案外忙しく大変
ノマドワーカーは、場所や時間の自由度が高い分、フリーランスなど収入に不安のある形態であったり、会社勤めの人よりも長い時間働いたりする人が圧倒的に多いです。
のんびりとしたイメージがありますが、実際は安定した仕事を受注するために、朝も夜も忙しく働いています。
そんな状態で旅をすると、空いた時間や休みの日は、観光や交流、次の旅先への移動など休みなく動くことになります。
特に高いセルフマネジメント能力が必要
ノマドワーカーはフリーランスが多いため、旅をしていなくとも自分を律してスケジュールを立てマネジメントする能力が必要不可欠です。
さらに、旅をするとなると、遊びもある中で、仕事をする時間をしっかりと確保しつつ、慣れない環境で集中して仕事をすることが必要となります。
通常よりもさらに高いセルフマネジメント能力が必要となるでしょう。
体調を崩しやすい
先ほどの旅するノマドワーカーは忙しいという話とも関連して、旅の途中や後で、体調も崩しやすいです。
そもそも、ノマドワーカーはただでさえパソコン作業が続き、肩こりや頭痛などの職業病を抱えがち。
それに加えて、旅先では、不測の事態や慣れない環境によるストレスもつきもの。
旅先や旅の後でそういった疲れがどっと出る場合がありますが、体が資本のノマドワーカーにとって病気は禁物です。
旅するノマドワーカーは、自身の健康管理もしっかりとおこない、気を付けてケアする必要があります。
仕事に適した場所を見つけるのに時間がかかる
インターネットを使って仕事をするノマドワーカーにとってWi-Fi接続やコンセントは必要不可欠ですが、旅先ではその環境を確保することが難しい場合があります。
アジア地域ではインターネット環境が悪いので、よく接続切断が起こります。
また、日本でも、Wi-Fi接続とコンセント両方完備してあり、長時間滞在してもよさそうな雰囲気のカフェを探すのは、結構骨が折れます。
そういった、「仕事をする環境を整えるのにも時間がかかる」という点を覚悟して、余裕をもったスケジューリングで仕事を進める必要があります。
日本で、充電やWi-Fiの利用できる場所を探すのに便利なサービスも登場しているので、そういったサイトも活用しながら、効率よく場所探しをしましょう。
旅しながらのノマドワークを楽しむコツまとめ
あこがれの旅するノマドワーカーの現実は、まったく甘くありません。
ふわふわと旅をしながら楽しく過ごしているように見えるかもしれませんが、旅を楽しむために、自分を律し、忙しく仕事にあたっているのです。
「過酷だとしてもやっぱり旅しながらノマドワークしたい!」という方や「すでにノマドワーカーで旅も楽しみたい!」という方は、下記の点気を付けるとよいでしょう。
- 毎日のスケジュールをこなせる仕事力を身に付ける
- できるだけ不規則な生活にならないようにする
- ストレッチなど毎日できる運動を取り入れる
- バランスのとれた食事を心掛ける
- 無理のない旅のスタイルを選ぶ など
まずは、旅をしながらでも生活できるだけの稼げる力を身に付ける。
そして、その後は、バランスよく仕事と旅が健康的に両立できるよう、食事や運動などのライフスタイルも含めて自分をマネジメントしていくことが大切です。
今回紹介させて頂いた通り、旅のスタイルはさまざまにあります。
やってみたい!と思われる旅の形は、たくさんあるでしょうが、まず「両立できるかな?」と冷静に考えて、短期の旅からはじめてみてはいかがでしょうか?
また、宿泊先の面でも工夫ができます。
ゲストハウスは出会いの場で楽しいですが、人や環境が原因で疲れやすい宿泊施設でもあります。
長期での旅をお考えの方は、マンスリーマンションなど短期滞在できる施設と組み合わせ、仕事と旅のバランスをとってみてください。
あこがれの旅するノマドワーカーを実現できるかは、あなた次第。
気になる人は、ぜひ挑戦してみてください!