マンスリーマンションとは?利用シーンや契約の流れ・注意点をご紹介
「マンスリーマンションについて詳しく知りたい」
「マンスリーマンションが自分に向いているのかな?」
とお悩みの方へ。数週間~数か月の利用を前提としたマンスリーマンションは、ビジネスだけでなく様々な活用方法があります。
家具家電付きですぐに生活を始められるマンスリーマンションは、賃貸物件やホテルよりトータルコストが低くなる場合もあるのです。
この記事ではマンスリーマンションに興味を持っている方に向けて、その特徴やメリットデメリット、向いている人をご紹介いたします。契約の流れや注意点もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
マンスリーマンションとは
“月々”を意味するマンスリーという言葉通り、マンスリーマンションとは短期間だけの利用が前提の物件を指します。月単位だけでなく、1週間からといったさらに短期間で利用できる物件がほとんどです。
マンスリーマンションの物件はアパートやマンションの1室であることが多く、物件の設備や外観は一般的な賃貸物件と変わりません。しかし、契約内容は大きく異なります。
マンスリーマンション | 賃貸物件 | ビジネスホテル | |
敷金・礼金 | なし | あり | なし |
家具・家電 | あり | なし | なし |
ベッド・椅子・机 | あり | なし | あり |
キッチン・洗濯機 | あり | なし | なし |
マンスリーマンションは、一般的な賃貸物件のように敷金礼金がありません。さらに家具や家電といった身の回りの細かい生活用品まで備えてあり、引っ越しをしなくても、入居したその日から一通りの生活を送ることができます。
短期間だけの利用といえばビジネスホテルが人気です。マンスリーマンションはビジネスホテルと違い、一般的な住居と同じくキッチンや洗濯機があり、炊事や洗濯といった日常生活を送ることができます。
またビジネスホテルでは、数週間以上の連泊では同じ部屋を予約できないこともあります。しかしマンスリーマンションは数週間や1か月単位での利用を想定しているため、「部屋を移らなければならない」というリスクがほぼありません。
マンスリーマンションはどんな人が利用しているの?
短期間の利用を前提としたマンスリーマンションでは、さまざまな事情を持つ人が利用しています。ここでは、よくある5つの状況をご紹介いたします。
一時的な社員寮として
例えば大阪など地方の企業が東京などに進出する際の一時的な社員寮として、マンスリーマンションを利用するケースがあります。この場合は会社(法人)がマンスリーマンションを契約して、進出の準備や営業活動の期間中のみ社員が利用します。
社員寮などの設備を備えていない企業の場合、研修やイベント期間中だけの従業員の仮住まいとして、マンスリーマンションは大変人気です。
ホテル代わりに利用する観光客
マンスリーマンションはビジネスだけでなく、観光など娯楽目的での利用ももちろん可能です。1~2週間のまとまった旅行や行楽シーズンでホテルの予約が取れないといった場合、マンスリーマンションを利用される方もいらっしゃいます。
たとえば東京や京都などの交通アクセスが充実しているエリアなら、その近くのマンスリーマンションを利用することであちこち散策できます。洗濯や炊事も自由にできるので、着替えや食事に困ることも少ないでしょう。
入試~入学を控えた学生さん
受験シーズンになると、マンスリーマンションは入試や入学を控えた学生さんの利用も増えます。
入試は本命大学や滑り止めなど、複数の試験日が飛び飛びになっているケースも考えられます。数週間の間に何度も東京~地方間を行き来すると交通費も時間もかかるので、マンスリーマンションを選ぶ方が多いのです。
受験会場からアクセスの良い物件に住めば移動も簡単ですし、一人暮らしの予行演習にもなります。
介護や入院の付き添い
家族が自宅から離れた病院で入院することになった、一時的に付き添い介護が必要という方にも、マンスリーマンションが人気です。
病院の近くで物件を借りることができれば、必要な時にすぐ駆けつけることができます。また病院で付き添い者のために簡易ベッドを用意してくれるケースもありますが、連日の簡易ベッドや病院の中での生活は快適とはいえません。
マンスリーマンションなら引越しも不要で、ベッドやキッチン、お風呂や洗濯機も完備されているので、自分たちの生活の負担を最小限にでき、患者家族のケアに集中できます。
上記のように、マンスリーマンションの利用はビジネスシーンに限らず、旅行や隔離、介護などさまざまな状況で活用できるのです。
マンスリーマンションのメリットとデメリット
マンスリーマンションのメリット
マンスリーマンションのメリットは、以下の4つです。
- 短い期間だけの利用ができる
- 初期費用を抑えられる
- 契約~入居までをスムーズに進められる
- 入居したその日から生活を始められる
マンスリーマンションの大きなメリットは、その手軽さです。家具家電付きでネット環境も整っており、敷金礼金も発生しません。数週間~数か月程度の仮住まいとしては最適といえます。
また保証会社に加入する必要もなく、厳しい審査や保証人がなくても入居できます。賃貸よりもスムーズに物件を準備できる点も、大きなメリットです。
ベッドやカーテン、洗濯機やエアコン、テレビなども完備されているので入居したその日から普通の生活を送ることができ、大型家具や家電を準備する必要もありません。
マンスリーマンションのデメリット
マンスリーマンションのデメリットは、以下の4つです。
- 一般的な賃貸物件より賃料が高い
- 家賃は一括前払いが基本
- 基本的に内見はできない
- 自分好みの家具家電が使えない
マンスリーマンションは初期費用が安い一方で、毎月の賃料は一般的な賃貸物件より高めです。これは家具や家電の備品代や光熱費や管理費、清掃費などが含まれているためですが、賃貸物件を利用している人にとっては、「高い」と感じるでしょう。
マンスリーマンションの賃料は一括前払いが基本です。たとえば3か月間入居する場合は、3か月分の賃料を先に支払わなければいけません。入居する際にまとまった費用が必要となる点は、マンスリーマンションのデメリットといえるでしょう。
しかし十数万円もの費用は一括前払いが難しいという方も少なくありません。そんな時は、まず短い期間(数週間~1か月程度)で契約して前払いしておき、都度延長する方法があります。
例えば半年の入居を予定しているなら、1か月分で契約して前払いして、1か月後にその都度更新します。多少強引ではありますがこの方法なら分割のように支払うことができ、半年分の費用の一括支払いを回避できます。
また賃貸物件では当たり前の内見も、マンスリーマンションは基本的にありません。入居中や清掃中で見られないケースが多く、インターネット上の画像でお部屋の状態や設備を確認します。
(当社One Lifeでは、お部屋が開いている場合に限り独自サービスとして内見できるようにしています。)
マンスリーマンションの費用については、次で詳しくご紹介いたします。
マンスリーマンション費用相場は?賃貸より安くなるの?
マンスリーマンションの賃料初期費用や光熱費については、賃貸と比べて安くなるケースがほとんどです。
例えば、大阪の1R・1Kのマンスリーマンションに1か月入居した場合の費用は15万円程度です。これは、賃料に加えて清掃費、寝具代や水道光熱費を加えた金額です。
一方で、賃貸物件での初期費用は平均40万円といわれています。賃貸の場合、敷金や礼金、仲介手数料、火災保険料や保険会社利用料に加えて家具や家電費用などがかかるため、マンスリーマンションより高額です。
賃貸物件とマンスリーマンションの賃料を一覧にしてみました。
滞在期間 | マンスリーマンション | 賃貸物件 ※家具家電一式購入費15万円を含む ※敷金・礼金・仲介手数料等を含む |
ビジネスホテル ※一泊5,000円 |
1か月 | 150,000円 | 400,000円 | 150,000円 |
6か月 | 750,000円 | 760,000円 | 910,000円 |
1年 | 1,368,000円 | 1,060,000円 | 1,825,000円 |
2年 | 2,736,000円 | 1,780,000円 | 3,650,000円 |
3年 | 4,104,000円 | 2,500,000円 | 5,475,000円 |
※地域は大阪を想定
※賃貸物件は家賃60,000円でシミュレーションしています
※ビジネスホテルは1か月(30日)150,000円で計算
※賃貸物件は家具家電一式購入費15万円を含む
マンスリーマンションの賃料は水道光熱費に加え、家具や家電の代金も含まれています。
賃貸の家賃だけで比較すると「マンスリーマンションは高い!」と思いがちですが、賃貸の利用も意外と費用がかかります。上記の表のとおり、仮住まいの期間が1年未満の場合は概ねマンスリーマンションがお得です。
昨今ではサブスクリプションサービスを提供しているホテルも増えましたが、表のとおり、半年程度の利用を検討しているならマンスリーマンションが断然お得です。
ホテルは宿泊費に光熱費が含まれているものの、キッチンや洗濯機の設備がありません。外食費やコインランドリー代が別途かかるので、金額でみると1か月を超えた場合高くなってしまいます。
マンスリーマンションの初期費用については、マンスリーマンションの初期費用はどのくらい?東京のマンションを例にシミュレーションで詳しくご紹介しておりますので、ぜひご参照ください。
マンスリーマンションを契約する流れ
次に、マンスリーマンションを契約する時の流れや、マンスリーマンションの契約に関して知っておいた方がいいことについて、お伝えしていきます。
以下では、ウィークリーマンションやマンスリーマンションを契約し、入居するまでの流れについて、簡単に説明します。
- マンスリーマンションを見つける
- 問い合わせをする
- 申し込みをする
- 契約書の返送・入金手続き
- 鍵を受け取り、入居する
1.マンスリーマンションを見つける
まずはネットなどで、住みたいマンスリーマンションを探しましょう。
- 目的地へのアクセス
- 賃料
- お部屋の設備
- 周辺環境 (徒歩圏内にスーパーがあるか等)
上記のような情報に着目して探すと、自分に合った物件を探しやすいです。
ただし、ネットだけでは拾えない情報もあるかと思いますので、そういう場合はお問い合わせで直接聞いてみるのがいいでしょう。
2.問い合わせをする
実際に問い合わせをしてみて、お部屋の空室状況や賃料の詳細など、お目当ての物件のより細かな情報を貰います。
電話・メールの両方でお問い合わせに対応している会社がほとんどですが、営業時間内であれば、電話によるお問い合わせの方が、やりとりがスムーズかと思われます。
3.申し込みをする
お目当ての物件が空室で、自分の条件にも合っていそうなら、入居の申し込みをします。
この申し込みの段階で、どんな些細な疑問も残さないように、担当者に聞いておくといいでしょう。
不明点・不安点を残したままでいると、あとで「困った!」とトラブルになってしまうケースがあるためです。
4.契約書の返送・入金手続き
申し込みが済んだら、マンスリーマンションを管理する会社より、契約書が送付されてきます。
期日までに契約書の作成を行い、後述する必要書類と共に返送します。
契約書作成のタイミングで、マンスリーマンションの利用料金の入金手続きも行います。
(基本的に、マンスリーマンションの料金は前払いです)
5.鍵を受け取り、入居する
基本的には現地設置のキーバンカー(※)に入った鍵を受け取り、入居します。
キーバンカーによる鍵の受け取りであれば、返却もキーバンカーで行います。
場所によっては店舗での受け渡しも行っているので、事前に確認しましょう。
※キーバンカーとは?
鍵を中に入れることができる南京錠です。暗証番号を入力し、中の鍵を取り出すことができます。
詳しくは、別記事「マンスリーマンションの契約までの流れ | 契約前に知っておいた方がいいこと」もご確認ください。
マンスリーマンションの利用で注意しておきたいこと
マンスリーマンションの注意点として、以下の2つをご紹介します。
- 一般的な賃貸物件よりも月々の賃料は高い
- 住民票は移動できない
前述した通り、マンスリーマンションの1か月あたりの平均的な賃料はおよそ15万円です。大阪など地方で同じ条件の賃貸物件だと家賃は5~6万円が相場なので、高いと感じる方も多いでしょう。
ただ賃貸物件の5~6万円はあくまでも家賃のみであり、初期費用や家具家電は含まれていません。数か月程度の利用なら、マンスリーマンションの方がトータルコストを抑えられます。
またマンスリーマンションの利用は法律上「一時的な滞在」となり、基本的に住民票は移動できません。(荷物の受け取りの住所変更は可能です。)
住民票が移せないということは、マンスリーマンションを利用している自治体での身分証明書の発行や行政サービスを受けられないということです。この点も、利用前に知っておくと安心です。
まとめ
マンスリーマンションを利用したことがない方に向けて、基本的な知識やおすすめの人、注意点をご紹介しました。この記事をまとめます。
- マンスリーマンションとは数週間~数か月限定での利用を前提とした物件
- マンスリーマンションはビジネス目的だけでなく、観光や受験、介護など様々である
- マンスリーマンションは初期費用が安いが、月々の賃料や賃貸より高い
短期的な仮住まいを探している方は、ぜひマンスリーマンションのご利用をご検討ください。
興味がある方は、マンスリーマンションの情報・検索サイトOne Lifeをチェックしてみてください。
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